「注文住宅にするか建売住宅にするか、どちらの方が良いでしょうか?」これから家を買おうとお考えの方からよく聞かれるお悩みです。

どちらもマイホームを手に入れるという結果は同じですが、「注文住宅=家を建てる」と「建売住宅=建っている家を買う」といった具合に、そこに至るまでの過程が大きく異なりますので、一度じっくりと検討してみることをおすすめします。

なお、先に結論から書いてしまいますと、時間に余裕があるのであれば注文住宅の方がおすすめです。

なぜ注文住宅の方がおすすめなのか、建売住宅との違いやメリットデメリットを比較しながら、ご説明したいと思います。

注文住宅と建売住宅を項目別に比較

冒頭で「注文住宅の方がおすすめ」と書きましたが、その理由がこちらにあります。注文住宅と建売住宅(分譲住宅)を項目別に比較した表なのですが、注文住宅の方が圧倒的にメリットが多いのです。

もちろん、入居までにかかる時間や費用などといった点では建売住宅に軍配が上がりますが、その他のほぼ全ての項目については注文住宅が建売住宅を圧倒しているのがお分かり頂けるのではないでしょうか。

項目 注文住宅 建売住宅
価格 ○:ローコスト住宅メーカーもあるが、建売住宅よりは割高になる ◎:仕様が決まっているため、注文住宅よりも割安
契約から入居までの時間 △:長い(約6ヶ月) ◎:短い(約2ヶ月)
完成イメージ △:図面上でのイメージとなるため、完成時との差が生まれることも ◎:建築済みなら家の内部まで見られる
外観自由度 ◎:希望通りにできる △:選べない
内装自由度 ◎:希望通りにできる ○:セミオーダータイプなら壁紙等を選べる
間取り自由度 ◎:希望通りにできる △:変えられない
構法 ◎:要望に対して最適な構法を提案してくれる △:選べない
建材 ◎:どんな建材を使うのか、設計図書に明記されている ○:どんな建材を使ったのか、明確になっていないことも
設備 ◎:希望通りにできる △:欲しいものがなかったり、必要ないものがあったりする
品質チェック ◎:工事監理がしっかりとされているほか、建築の様子を見に行くこともできる △:出来上がったものを買うため、自分でチェックすることは不可能
手抜き・欠陥工事のリスク ◎:可能性は非常に小さい ○:早さ重視のため、リスクあり
アフターサービス ◎:企業によって差はあるものの、ハウスメーカーでも工務店でもしっかりとしている ○:企業によって差はあるものの、注文住宅ほどの手厚いアフターフォローは望めない
増改築 ○:リフォームなども含め、比較的しやすい △:増改築は非常に困難

注文住宅とは

注文住宅とは、施工主(私たち消費者)がハウスメーカーや工務店などに建築を依頼して建てる住宅のことです。

ハウスメーカーや工務店が設計から施工まで一貫して担当することもあれば、設計事務所に設計を依頼して、実際の施工は工務店が行うというケースもあります。

注文住宅は「注文」という文字が示すとおり、設計やデザインに関して施工主の希望が反映されやすい(=自由度が高い)という特徴があります。

まさにオーダーメイド型の住宅と言うことができ、間取りや内外装などを自由に決めることができるため、人気が高く、「夢のマイホームは注文住宅で!」とお考えの方もとても多いです。

注文住宅は安くても1000万円以上、高くなると1億円以上の大きな金額を必要とし、理想の注文住宅を建てるにはお金だけではなく時間もかかりますが、実際に完成したマイホームを見ると「頑張った甲斐があった!」と思えるでしょう。

注文住宅の対義語として、既に建築済みの住宅のことを建売住宅や分譲住宅と言います。こちらは既に間取りや設備などが決められていて、土地と建物をセットで購入するタイプの住宅となります。

注文住宅の種類

注文住宅には「フルオーダー住宅」と「セミオーダー住宅」という2つのタイプがあり、それぞれに異なる特徴がありますので、ご紹介します。

フルオーダー住宅

間取りや内外装や設備などといった主要な項目はもちろんのこと、使用する建材や素材や断熱材などといった細かいところまで、自分で指定するタイプの注文住宅のことをフルオーダー住宅と言います。

かなり細かいところまで考えて指定する必要があるため、手間も時間も費用もかかりますが、自分好みの完全に反映させた理想の家を作ることが可能です。

建築や住宅に関するある程度の知識が求められますので、事前にあれこれ勉強することも必要となるでしょう。

セミオーダー住宅

セミオーダー住宅は、間取りや内外装や設備などについて、いくつかの種類が用意されていて、その中から自分で好きなものを組み合わせて選んでいくという形になります。

もちろんグレードやオプションなどを含めて、色々と自分で考えて決めなくてはならないのですが、それでもフルオーダー住宅と比べると圧倒的に労力が少なくて済むため、注文住宅を購入する方のほとんどがセミオーダー住宅を選んでいます。

「注文住宅=セミオーダー住宅」と言っても過言ではないくらい、セミオーダー住宅のシェアが高いです。

注文住宅のメリット・デメリット

メリット デメリット
自由度が高い 建築費用が高い
品質や性能が良い 入居(完成)までに時間がかかる
予算の調整ができる 予算オーバーがしばしば発生する
建築現場の様子をチェックできる 想定外の費用が発生することもある
施工会社を選べる 建築工事前に完成した家をイメージしにくい
こだわりを家に反映できる フルオーダー住宅の場合、住宅や建築に関する知識が必要
世界に1つだけのマイホームを作れる 打ち合わせなどに時間や手間がかかる
周辺環境に応じて外観を考えることができる グレードや仕様などの選択肢が多く、選ぶのに時間がかかる
将来のリフォームまで視野に入れた家作りもできる 土地がない場合、土地探しから始める必要がある
アフターフォローも充実している アフターフォローはハウスメーカーや工務店によって充実度が異なる

注文住宅のメリットは「自由度が高い」という点に尽きます。

間取りや設備だけではなく、各部屋のドアや壁紙などといった細かな内容についても、自分の希望通りにすることが可能です。

重要な部分にお金をかけて、それほどでもない部分はコストダウンをするなどといった調整もでき、まさに理想の住まいを建築できます。

逆に注文住宅のデメリットは「手間と時間がかかる」と「実物をイメージしにくい」の2点が挙げられます。

細かな点までハウスメーカーや工務店との打ち合わせが必要となるため、工期が長くなりやすいというデメリットがあります。そのため、打ち合わせなどに時間を取られるのが面倒と感じられてしまうことがあります。

また、建売住宅と違って実物が目の前に存在せず、図面やサンプルなどで完成した住宅をイメージしなくてはならないため、実際に完成した住宅がイメージしたものと多少違って見えるということも起こり得ます。

ですので、注文住宅を建てる際にはハウスメーカーや工務店とこまめにイメージを共有しておく必要があります。

注文住宅の費用相場

注文住宅には、分譲住宅と比べると建築費用が高くなりやすいというデメリットがあります。

確かにローコスト住宅メーカーもいくつかあり、1000万円台の予算でも注文住宅を建てられるようにはなりましたが、注文住宅と予算の問題は切っても切れない関係です。

そこで、当サイトでは注文住宅を建てる際にかかる費用相場をまとめることにしました。詳しくは「1000万・2000万・3000万・4000万円の注文住宅ってどんな家?予算別の注文住宅の目安相場をご紹介」をチェックしてみてください。

こちらのページでは都道府県別に、注文住宅の建築費用相場を「土地あり」と「土地なし」の2つのケースに分けてご紹介しているほか、2000万円台や3000万円台などといった具合に予算例別に、建てられる注文住宅の目安などをご覧頂けます。

建売住宅とは

建売住宅とは、土地と建物がセットになって売られている新築分譲住宅のことです。

ある程度のまとまった土地をいくつかの区画にわけ、区画ごとに同じ仕様の住宅を複数建てて販売されるという形式が取られています。

建物が完成してから売りに出されることもあれば、設計段階から売りに出されることもありますし、不動産会社が直接販売窓口となることもあれば、仲介業者が存在することもあるといった具合に、一口に建売住宅と言っても、物件によって細かな違いがあります。

建売住宅のメリット・デメリット

メリット デメリット
建築費用が安い 自由度が低い(ほぼ無い)
入居までの時間が短い 品質や性能はさほど高くない
価格が決まっているので予算オーバーしにくい 予算をいくらかけても建売である以上、注文住宅のような豊富な選択肢はない
想定外の費用が発生しにくい 建築の過程や現場の様子をチェックできない
実物を見てから買うことができる 建材や工法などの指定ができない
住宅や建築に関する知識は不要 こだわりは反映できない
打ち合わせの手間はあまりかからない 個性的な家にならない(平凡な外観や内装)

建売住宅のメリットは「分かりやすさ」です。価格も間取りも設備も仕様も、すべて決められているため、注文住宅のような複雑さがありません。

建物が完成済みであれば実際に中に入って見学することもできるため、実際の生活もイメージしやすいでしょう。また、価格面でも優位性があり、全く同じ住宅を注文住宅で建てるよりも安いです。

逆に建売住宅のデメリットは「自由度の低さ」と「似たような家が並びがち」という2点が挙げられます。間取りや設備などが全て決まっているため、自分の好きなように調整できません。

最近はセミオーダータイプの建売住宅も登場していますが、それでも選べるのはごく一部のみとなっていますので、間取りから好きなようにできる注文住宅と比べると、自由度はかなり低いです。

また、建売住宅はその街やエリアの雰囲気を意識して建てられるため、外観がよく似ているあるいは全く同じ家が何棟か並んでしまいます。

個性を出したいとまでは言わなくても、両サイドや向かいの家と同じ家は嫌だと、敬遠される方も少なくありません。